毛球症(ヘアーボール)とは
うさぎの胃に毛づくろいで飲み込んだ毛が詰まることを、毛球症、ヘアーボール、ヘアーブロック、などと呼びます。
毛球が胃の中にたまった状態 初代“ぎん”の症状
★毛球症はうさぎがなくなる原因の第1位
★ペットうさぎの83%は一生のうち一度は毛球症になるのです
(ワールドラビットファンクラブ病気アンケート調査より)
毛球症は
毛づくろいして飲みこんだ毛が胃の中でたんぱく質のくさりによってつながり、固まって食物が流れなくなってしまう病気です。
食べることができない、水も飲めない、フンも出なくなってしまう病気。
病院で治療したら毛が絡んだフンが出た
毛が長いうさぎも短いうさぎもどちらも発生します。
何度も繰り返すこともあります。
毛球症の治療
軽度の場合は動物病院の胃を動かす薬を飲ませることで改善することも多いです。しかし進行すると飲んだ薬がおなかの中をうまく流れなくなるため、おなかを動かす注射をしてもらわなければ改善しないということもあります。
ある程度進行した時は数日この注射を打たなければいけないということも。
うさぎファンクラブのうさぎの事例ではかなり重篤なケースで7日間毎日朝晩注射に通って治療したこともあります。
さらに重症の時は開腹手術で毛球を取り出さなければいけないということもありました。
毛球症でなくなるケース
うさぎでも個体差が大きく初期の症状がほとんどわからない子もいます。逆に進行しても食べる子もいるためネットなどの情報を鵜呑みにすることはおすすめできません。
うさぎファンクラブで育てたうさぎの中ではアメファジ初代“ぎん”がこのタイプでした。毎日普通に食べていたので気にすることがなかったですが、ある日突然全く食べない、飲まない、出ない、という状態に。あわてて動物病院に駆け込んでレントゲンを見ると胃の中に丸く大きな塊があったのです。手指で胃のあたりを触ると塊が認識できるほど巨大でした。
生後2週間で富士山までピクニックに行ったブロークン兄弟“”アルファの弟“ベータ”は2才でなくなったのですが、いつもと同じように食べていてある日突然動かなくなり、動物病院に行く途中でなくなってしまいました。詰まった毛球が大きくなりほかの内臓を圧迫したためではないかということでした。
うさぎファンクラブで育てたうさぎのうち29%は毛球が原因でなくなりました。(かつてはこうした判断が難しく原因不明で亡くなった子も多く振り返ってみれば不明のうちのいくつかは毛球が原因かもしれないと考えています)
毛球症にかからないためには
①こまめにおなかを触って異変に気づけるようにする。食事の量、糞の量を日常から把握しておく。
②ティモシー牧草をたくさん食べてもらう
ティモシー牧草は繊維質が35%と多くおなかの動きを活発にして毛球を排出することが期待できます。
たくさん食べてもらうにはおいしい牧草を選んであげることが大事です。
牧草は産地や販売ルートなどによって品質・嗜好性がかなり異なります。
いろいろ試してあげてみましょう。
ティモシー牧草
③毛球症予防サプリパパイヤボールを食べてもらう
パパイヤボールに配合されたパパイン酵素は胃にたまった毛をつなぐたんぱく質を分解して排出しやすくすると言われています。
毛球症予防サプリメントパパイヤボール
④半日以上食べない、フンが出ない、じっとして動かないなどおかしいと思ったらできるだけ早めに動物病院に連れて行きましょう。
飼い主さんは仕事があったりしてすぐに今日は無理というケースもあるかと思います。
しかし、この病気は外見からは判断できない難しい症状の場合もあります。
なんとか早めに動物病院に連れて行ってください。